こんにちは、韓国在住20年のくじらっくです。
韓国で「チョコパイ」といえば、オリオン社が1974年に販売したロングセラー商品。
今回は韓国人みんなが大好きなチョコパイについてまとめてみました!
1. 韓国人にとって「国民的おやつ」

韓国のチョコパイは、ふんわりしたスポンジでマシュマロをはさみ、チョコでコーティングしたシンプルなお菓子ですが、その素朴な甘さは子どもから大人まで幅広く愛されてきました。
学校の休み時間に友達と分け合ったり、ピクニックや修学旅行の定番おやつになったり。さらには海外旅行に行くときに「韓国らしいお土産」として持っていく人も多く、もはや韓国文化の一部といえる存在です。
2. 誕生日ケーキに変身するチョコパイ

韓国でよく聞く面白いエピソードがあります。それは「チョコパイを重ねて誕生日ケーキにする」こと。
特に兵役中の若者たちにとって、普通のケーキを準備するのは難しい状況。そこでPX(売店)で手に入りやすいチョコパイをみんなで持ち寄り、何段も積み上げて即席ケーキに仕立てる習慣が生まれました。ロウソクを立てて歌えば、立派な誕生日ケーキに早変わりです。
この文化は軍隊だけでなく、大学の寮生活や夜中にコンビニでケーキが買えないときなど、日常の「代替ケーキ」としても広がりました。小さな丸いチョコパイがタワーのように積み重なっていく様子はユーモラスで、食べるときもみんなでシェアしやすいのが魅力です。
3. チョコパイの進化 ― いろんな味が登場!
発売から50年近く経つチョコパイは、実はバリエーション豊富。韓国のスーパーやコンビニに行くと、定番のチョコパイ以外にも「えっ、こんな味まで?」と驚くフレーバーに出会えます。
- オリジナル(クラシック)
ふんわりスポンジ×マシュマロ×チョココーティングの基本形。昔から変わらない安心の味。 - 情チョコパイ(チョコパイ情)
ロッテが出している競合商品で、パッケージの「情(チョン)」の文字が有名。韓国では「チョコパイといえばどっち派?」という話題も盛り上がります。 - グリーンティー味
マシュマロ部分やスポンジに抹茶風味を加えた、少しビターで大人向けの味。甘さ控えめで女性に人気。 - ストロベリー味
いちごクリームがスポンジに挟まれており、見た目もピンクでかわいい。子どもや若い世代に大人気。 - バナナ味
韓国で一時期「バナナ味のお菓子ブーム」が起きたときに登場。ふわっと香るバナナ風味がユニーク。 - プレミアムシリーズ(Choco Pie House)
ソウルや主要都市にある専門店「Choco Pie House」では、クリームチーズやティラミス、栗など高級感のある限定フレーバーが楽しめます。見た目もおしゃれで手土産にぴったり。
韓国のコンビニをのぞくと、期間限定フレーバーもよく登場するので、旅行中に買って食べ比べしてみるのも楽しみのひとつです。
4. 🇰🇷 韓国チョコパイ vs 🇯🇵 日本チョコパイ
ここで少し、日本でおなじみのチョコパイと比べてみましょう。
日本のチョコパイ(ロッテ)
- サイズ感 → 韓国のものより大きめで、1個でおやつがしっかり完結する感じ。
- 味わい → マシュマロではなく、クリームをはさんだタイプが主流。ふんわりケーキとクリームの相性が洋菓子寄りで、日本人の味覚に合うようにアレンジされています。
- 食べ方 → 個包装でスーパーやコンビニで買いやすく、箱入りはお土産感覚。家庭のおやつやお茶うけとして人気。
韓国のチョコパイ(オリオン、ロッテ)
- サイズ感 → 日本より一回り小さめで、複数を分け合う前提。
- 味わい → 中はマシュマロ!もちっとした食感とチョコの甘さで、どこか駄菓子っぽい懐かしさがあります。
- 文化的背景 → 軍隊や学校、会社で“配ってシェアする”習慣があるため、「分けやすさ」「みんなで食べる楽しさ」が強調されています。
👉 つまり、日本のチョコパイは「ケーキ仕立ての個別デザート」、韓国のチョコパイは「みんなでシェアする国民的スナック」という文化の違いが表れています。
5. まとめ
韓国のチョコパイは、ただ甘いだけのお菓子ではなく、人とのつながりや暮らしのエピソードを映す“文化的存在 です。
シンプルな見た目の中に、懐かしさや楽しさ、そして生活の知恵がぎゅっと詰まっています。
旅行で韓国を訪れたら、ぜひスーパーやコンビニでいろんな味のチョコパイを探してみてください。食べ比べを楽しみつつ、「チョコパイケーキ」にチャレンジするのもおすすめです。きっと韓国らしい温かさを実感できるはずですよ。
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